先物取引とリスクヘッジの例

先物取引は最近では主に投資としての面ばかりが強調される傾向がありますが、本来の先物取引の目的はリスクヘッジ(リスクを回避すること)です。
今回はどうして先物取引がリスクヘッジとして有効なのか、具体的な例をあげて説明しましょう。


今仮にあなたが野菜農園の経営者だとします。
農園ではキャベツを主に栽培しています。
農園の経営者として最も気になる点は何と言っても次の収穫期のキャベツの販売価格です。
そこであなたはキャベツに対してリスクヘッジとして先物取引を利用することにしました。

あなたの農園ではキャベツの収穫の時期にキャベツ1個につき100円より高い価格で売ることができなければ赤字となるとします。
またキャベツの収穫量は仮に1万個としましょう。
現在のキャベツの取引価格が1個につき150円であるとして、あなたは1万個のキャベツを今年の収穫と同時に売る先物取引をしました。
売りから入ることができるのは先物取引の大きな特徴の1つです。
この時あなたは、10000×150=1500000万円を受け取ることになります。

さていよいよ実際に収穫の時期を迎えました。
ここで今年のキャベツの価格が200円になっているとすれば、まずあなたは先物取引で売った分の1万個のキャベツを買い戻すことになります。
この時点でキャベツ1個につき200-150=50円でトータルでは500000円を損失することになります。
しかし1万個のキャベツは200円で売れるので200万円の利益が上がることになり、差し引き最終的な利益は150万円ということになります。

ところで今度は収穫期のキャベツの価格が暴落して1個につき50円でしか売れなかったとします。
この場合にはやはりまず1万個のキャベツを買い戻しますが、先物取引で1個100円で売っていたので、これを差し引くと100万円の利益が出ることになります。
また実際にキャベツを売った収益は500000円となり100+50=150万円の利益となります。

重要なのは万が一先物取引をしていなかった場合は総額でも50万円でしか売れないことになり大赤字となっていたという点です。




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